センター長からみなさんへ

STEM人材研究センターは、2019年春、産業界と多くの研究者のご支援を得て、科学技術人材の研究を通して、日本そして世界の平和で持続可能な発展に貢献すべく同志社大学に設立された研究センターです。STEMとはScience, Technology, Engineering そしてMathematicsの頭文字をとったものですが、より一般的に科学技術とご理解ください。我々の研究センターは、科学技術の領域で活躍する方々を研究対象とし、そのような方々がより創造的に活躍できるための環境と施策の構築に資する研究を行います。しかし、このような研究とその成果は、科学技術領域で活躍する方々のみに役立つものではありません。彼らが生み出す新しい科学と技術は、人類の共有財産となり、世界のすべての人々がその享受者となることができます。そうです、STEM人材の研究は、STEM人材が生み出す科学と技術を通して世界の人々に還元されます。そのような研究をこのRISTEMで進めていきたいと思います。皆様のご理解とご支援をお願いする次第です。

中田喜文 センター長・教授

研究センター設置の目的

STEMは、Science, Technology, Engineering and Mathematicsの略称である。1990年代からアメリカで使われ始めた用語であるが、当初はもっぱら科学技術分野の教育プログラムの総称としてSTEM educationとしての使用が多かった。其の後、STEM educationが米国の競争力の、そして富の源泉であるとの認識が広がり、21世紀に入ってからは、米国の教育政策や科学技術イノベーション政策の議論の中で頻繁に用いられるようになっている。オバマ大統領も在職中の最重要課題がSTEM educationの拡充と位置づけ、多様な政策の中で、その理念を実現する政策を実施した。翻って日本の現状を見ると、現政権においても、さらにさかのぼってもSTEM人材の重要性の認識と具体的な人材育成のための包括的な政策は皆無であった。

大学教育に対する政府予算が縮小され続ける今日、日本におけるSTEM人材の現状と課題を明らかにし、政府においてはエビデンスに基づく施策の策定と実施、民間企業においても仮説検証に裏付けられたSTEM人材の最大限の能力発揮と、さらなる能力開発の効率化を実現できるマネジメントの同定が求められる。そしてひろく人々のなかで、STEM教育の大切さ、そしてそれらの教育の深化と展開が未来の社会と人々にもたらす価値についての認識を広げ、深める必要がある。STEM人材研究センターの目指す貢献は、以上の3点である。

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実施研究プロジェクト

具体的な研究課題としては、以下の3つのインパクトを研究する。

① 日本の技術者の労働条件と職場環境が技術者の創造性に与えるインパクト

② 各国のSTEM教育の差異が各国のイノベーションと価値創造に与えるインパクト

③ 医療人材の働き方と連携が医療の質、患者満足そして医療費に与えるインパクト

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Global Collaborators

本センターの3つのインパクト研究は、すべて国際比較研究の手法を用いるため、比較対象国の専門家の協力が必要となる。現時点で予定している各インパクト研究に関する現地研究協力者は、以下の通りである。

Dr. Jens Heidrich, Division Head, Fraunhofer IESE

Dr. David Hodges, ex-Dean, School of Engineering, University of California, Berkeley

インパクト研究①

Dr. Tim Minshall, Director, Institute of Manufacturing, University of Cambridge

Dr. Harri Melin, Professor, Tampere University, Finland

インパクト研究②

Dr. James Buchan, Health Management Consultant, The United Kingdom

Dr. Victor Slenter, CEO, Capaciteitsorgaan, Netherlands

インパクト研究③

研究者

氏名 組織 役職
中田喜文 政策学部 教授
大岩元 慶応大学 名誉教授
藤本哲史 政策学部 教授
宮本大 経済学部 教授
夏世明 総合政策科学研究科 助手
田中秀樹 京都先端科学大学 准教授
古田克利 関西外国語大学 准教授
竇 少杰 立命館大学 講師
八木匡 経済学部 教授
永瀬伸子 お茶の水女子大学 教授
山内麻理 国際教養大学 客員教授
飯嶋秀樹 同志社大学 嘱託研究員
安川文朗 横浜市立大学 教授
切東美子 摂津ひかり病院 院長

RISTEM セミナー

RISTEMセミナーは、STEM研究に関連した分野の専門家を講師として招き、1時間の講演後に30分の質疑応答の時間を設け、理解・興味を深めて頂けるようにしています。我々のセミナーは、科学技術の領域で活躍する方々を研究対象とし、そのような方々がより創造的に活躍できるための環境と施策の構築に資する研究を報告します。

セミナーは2ヶ月に1回、関西地区または東京で開催されます。どなたでもご参加頂けます。 開催予定のイベントに関しては、トップページのイベントをご覧下さい

関西 セミナー

日付 2019年3月18日(月)
時間 18時半
テーマ Developing manufacturing engineers for the ‘4th industrial revolution’ and beyond
報告者 Dr. Tim Minshall, Head of the Institute for Manufacturing & Dr John C Taylor Professor of Innovation, University of Cambridge
会場 寒梅館213

東京 セミナー

日付 2019年10月10日(木)
時間 15時〜16時45分
テーマ 日本の女性技術者のデュアル・コミットメント
報告者 夏 世明,同志社大学STEM人材研究センター研究員
会場 同志社大学東京オフィース会議室